1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月増刊号11月12月

2025年11月 No.1068

特集 秩序と暴力(Ⅰ)
特集によせて歴史学研究会
編集委員会
 (1)
「法の暴力」の普遍性―治安法の比較史―荻野 富士夫(2)
自己家畜化した大虐殺なき戦争―マヤ文明の戦争の特徴と政治・社会的機能―青山 和夫(9)
オスマン陸軍兵士―オスマン帝国の秩序と暴力の担い手たち―永島 育(20)
「大衆」の問題化とファシズム―あるロシア・ユダヤ人の内戦期クリミアの回想―鶴見 太郎(28)
警察史から見たアメリカの暴動文化―人民主権社会における暴力の考察―中野 博文(39)
ブラジルにおける予防拘禁の記憶と記録―人民動員戦線による告発を事例に―橘 生子(50)
連続時評 「戦後80年」とは何だったのか
〈記憶〉の時代の歴史教育―すべての「赤い/黒い/白い」ものたちを引き受けるために―髙野 晃多(61)
戦後80年,日韓の歴史認識はどうしてすれ違うのか?―韓国の民族主義的民主主義の足跡から考える―坂井 俊樹(71)
史料・文献紹介
(79)

2025年増刊号 No.1067

2025年度歴史学研究会大会報告 時代区分再考
2025年度大会報告によせて歴史学研究会 委員長
小嶋 茂稔
(1)
〈全体会〉時代区分再考
7世紀における古代国家形成論―理論と実証の距離―仁藤 敦史(2)
長い20世紀のはじまり―ロシアと中東における帝国,人道,抵抗― 長縄 宣博(10)
ジェンダー史からみた中国史の時代区分佐々木 愛(18)
全体会討論要旨(27)
〈古代史部会〉古代国家における空間的支配秩序の形成と変容
秦漢時代の地域移動と国家支配莊 卓燐(31)
古代・中世移行期における天皇と空間 井上 正望(40)
古代史部会討論要旨(49)
〈中世史部会〉日本中世の寺院社会における交流と変容
中世における律僧集団の展開・変容と東国仏教三輪 眞嗣(52)
中世後期における門跡寺院と東国の寺院・僧侶 相馬 和将(61)
中世史部会討論要旨(70)
〈近世史部会〉地域資産をめぐる領主権力と地域社会
問題提起近世史部会
運営委員会
(73)
近世後期の「利殖財政」と地域資産の形成―幕府公金貸付政策を中心として― 酒井 一輔(74)
19 世紀の藩領社会・中間層と藩権力―加賀藩の地域的入用と備荒貯蓄―  上田 長生(84)
近世史部会討論要旨(92)
〈近代史部会〉近代における不満の発露―女性の声から考える―
女性ファシスト機関誌にみる婦選獲得の向こう岸山手 昌樹(95)
“婦選は鍵なり”―1920年代から30年代日本における女性参政権獲得運動とその射程―井上 直子(103)
コメント1佐藤 千登勢(113)
コメント2石川 照子(115)
 近代史部会討論要旨(118)
〈現代史部会〉戦後民主主義における制度と参加の諸相―「東西」を越えた再検討―
ソヴィエト・デモクラシー―「もう一つの民主主義」における政治と日常―松戸 清裕(121)
戦後日本農村における生活改善のポリティクス―日常生活のなかの民主主義を考える―岩島 史(129)
コメント石田 憲(138)
現代史部会討論要旨(140)
〈合同部会〉都市における隔離と境界
境界に立つ剣闘士阿部 衛(143)
排除する市民たちと排除される市民たち―中近世スイス都市を事例として―神谷 貴子(150)
キリスト教化する都市グラナダ―モリスコ文化の禁止と差異の可視化―押尾 高志(159)
合同部会討論要旨(167)
〈特設部会〉歴史資料の危機にどう立ち向かうか
令和6年能登半島地震といしかわ史料ネット 本多 俊彦(171)
ドイツにおける災害と史資料保全 井上 周平(176)
シリア内戦下における歴史資料の被災と国際援助安倍 雅史(183)
特設部会討論要旨(189)
編集後記
編集後記(193)

2025年10月 No.1066

論文
室町期型朝廷公事用途支出方式の成立過程林 遼(1)
連続時評 「戦後80年」とは何だったのか
ポストコロニアルの視座からたどる戦後省察史阿部 小涼(17)
「1965年体制」の民主化のために吉澤 文寿(26)
《日本天動説》に歪められた日韓関係―あるいは朝鮮戦争の終戦を望まぬ日本―高林 敏之(35)
連続時評 トランプ2.0
第二次トランプ政権下のアメリカを歴史学で考える松原 宏之(44)
書評
十河和貴『帝国日本の政党政治構造―二大政党の統合構想と〈護憲三派体制〉―』加藤 祐介(54)
宮澤知之『中国前近代の貨幣と財政』岡本 隆司(57)
山本明代『第二次世界大戦期東中欧の強制移動のメカニズム』穐山 洋子(60)

2025年9月 No.1065

論文
昭和戦前期日本の対イラク政策藤原 樹(1)
歴史学の戦後への道と『大東亜史概説』久保 亨(19)
研究ノート
鎌倉幕府の南武蔵経営と畠山事件菱沼 一憲(37)
書評
高木純一『中世後期の京郊荘園村落』似鳥 雄一(48)
黄イェレム『宣教師と中国をめぐる「知」の構築―アヘン戦争以前のプロテスタント―』豊岡 康史(51)
史料・文献紹介
(55)
会務報告
2025年度歴史学研究会総会の報告歴史学研究会
委員会
(57)
会告
自律した健全なナショナル・アカデミーのために―新たな日本学術会議法の成立を受けて―歴史学研究会
委員会
(62)
『歴史学研究』掲載論文等利用許諾基準の一部改正のお知らせ(62)

2025年8月 No.1064

小特集 博覧会の夢と遺産
小特集によせて歴史学研究会
編集委員会
(1)
万博と日本伊藤 真実子(2)
1873年ヴィーン万博と「ドレーアー王朝」の成立―ラガービールの流行がもたらした大衆娯楽のネットワーク―東風谷 太一(14)
パリ万国博覧会と日仏交流寺本 敬子(25)
1933年開催シカゴ博への政府による公式参加をめぐって―「啓発」を期した夢と遺産―加藤 絵里子(36)
巨大なブルドーザーに立ち向かう青年労働者―沖縄海洋博をめぐる運動の対立と多様化―上原 こずえ(48)
史料・文献紹介
(60)
会告
パレスチナ・ガザ地区における人命と歴史への無視を強く非難し,軍事行動の即時停止を求める歴史学研究会
委員会
(61)

2025年7月 No.1063

特集 歴史における正と偽(Ⅱ)
中世日朝交流における偽使と真使荒木 和憲(1)
古代の声,オカルトの姿―史学史としての偽史研究・序説―オリオン・クラウタウ(14)
ベトナム古代における正と偽―「雄王の銅鼓」はいかに想像されたか―俵 寛司(27)
19世紀後半の英米における医療倫理とホメオパシー黒﨑 周一(41)
展示評
東京国立近代美術館 ハニワと土偶の近代齋藤 智志(51)
みんぱく創設50周年記念企画展 客家と日本―華僑華人がつむぐ、もうひとつの東アジア関係史―張 玉玲(54)
国立歴史民俗博物館企画展示室 A・B  歴史の未来―過去を伝えるひと・もの・データ―山田 太造(58)
会告
歴史研究者として,学術研究の独立性を毀損する日本学術会議の法人化に反対し,日本学術会議法案の廃案を求める歴史学研究会
委員会
(64)

2025年6月 No.1062

特集 歴史における正と偽(Ⅰ)
特集によせて歴史学研究会
編集委員会
(1)
旧石器捏造事件の顛末とその後の旧石器考古学―羹に懲りて膾を吹く―佐藤 宏之(2)
「真陵」の行方―近代日本の陵墓治定をめぐる相克―上田 長生(10)
先秦時代の正と偽―『繋年』など清華簡諸篇より見る先秦時代の歴史叙述―小寺 敦(21)
クルドの一部族からオスマン家の忠臣のテュルクへ
―近代オスマン朝治下アナトリア東部におけるカラケチリ族史の「正と偽」―
岩本 佳子(32)
「偽」イグナティオス書簡集の成立環境と偽作の動機
―『長文の説明』,教会一致,キリキア―
砂田 恭佑(40)
署名偽造とデモクラシー―19世紀半ばのイギリスにおける請願の政治文化―小西 正紘(52)
批判と反省
論破型歴史叙述の問題点を考える
―田野大輔・小野寺拓也「一般向けに歴史を書くことの困難」を読んで―
小川 幸司(62)
書評
坂上康俊『唐法典と日本律令制』神戸 航介(69)
平井和子『占領下の女性たち―日本と満州の性暴力・ 性売買・「親密な交際」―』人見 佐知子(72)
史料・文献紹介
(76)

2025年5月 No. 1061

論文
加賀藩における真宗寺院の地縁的組織の成立―触頭・組合を中心に上野 大輔(1)
妖怪博士の地方巡講に見る明治期の怪異の復権田部井 隼人(17)
ローマ帝政初期の元老院会議
―クラウディウス帝期とネロ帝期の皇帝・元老院関係研究のための事例分析―
逸見 祐太(34)
2025年度歴史学研究会大会報告主旨説明
全体会:時代区分再考(51)
古代史部会:古代国家における空間的支配秩序の形成と変容(52)
中世史部会:日本中世の寺院社会における交流と変容(54)
近世史部会:地域資産をめぐる領主権力と地域社会(55)
近代史部会:近代における不満の発露―女性の声から考える―(57)
現代史部会:戦後民主主義における制度と参加の諸相―「東西」を越えた再検討―(58)
合同部会:都市における隔離と境界(60)
特設部会:歴史資料の危機にどう立ち向かうか(61)
会告
2025年度歴史学研究会 総会・大会のお知らせ(65)

2025年4月 No.1060

論文
13世紀における浪人の変容と気候変動
 ―領主・村落とのかかわりから―
土山 祐之(1)
1920年代台湾における基隆中学校敷地問題藤井 康子(18)
研究ノート
カラー記録映画『苦幹』の歴史的意義
 ―日中戦争時期の重慶大爆撃を活写―
石島 紀之(36)
批判と反省
燃料史からエネルギー史へ
 ―再考されるエネルギーの過去と未来―
新 広記(42)
書評
神戸航介『日本古代財務行政の研究』服部 一隆(48)
岩谷將『盧溝橋事件から日中戦争へ』加藤 陽子(51)
宋連玉『植民地「公娼制」に帝国の性政治をみる―釜山から上海まで―』林 葉子(54)
小林亮介『近代チベット政治外交史―清朝崩壊にともなう政治的地位と境界―』岩田 啓介(58)
会告
2025年度歴史学研究会総会・大会のお知らせ(63)

2025年3月 No.1059

小特集『岩波講座 世界歴史』を読む
小特集によせて歴史学研究会
編集委員会
(1)
『岩波講座 世界歴史』を編む吉澤 誠一郎(2)
世界史の叙述と中華世界鶴間 和幸(8)
『岩波講座 世界歴史』の編纂とモンゴル帝国・元朝史櫻井 智美(14)
世界史のなかの日本とは小風 秀雅(21)
個別性と国際性について―東南アジア史の視点から―岡田 泰平(29)
社会史とジェンダー視角への注目―近現代ドイツ史研究者が読む『岩波講座 世界歴史』―北村 陽子(35)
『岩波講座 世界歴史』の60年―3シリーズを比較する―佐々木 真(41)
研究ノート
考古学と文献史学の国家形成史論関根 淳(51)
学界だより
国際女性史連盟(IFRWH)東京大会に参加して北田 依利(60)

2025年2月 No.1058

シリーズ 歴史を書くということ[第5回]:概説書を書くということ
新書で歴史学する佐藤 雄基(1)
隣国との領土問題について概説書を書くこと池内 敏(6)
中国通史を書く渡辺 信一郎(9)
概説書は誰に何を伝えるのか松下 憲一(14)
明代とは何か、通史とは何か岡本 隆司(18)
『歴史学研究』の周辺で―拙著『ヨーロッパ史』の動機と趣旨―大月 康弘(22)
経済史概説書はいかに読まれるか小野塚 知二(28)
新書で概説書を書くこと貴堂 嘉之(33)
一般向けに歴史を書くことの困難
―『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』が問題にしたこと―
田野 大輔
小野寺 拓也
(37)
ジェンダー史の浸透をめざして概説書を書く姫岡 とし子(42)
座談会
概説書を作る―多様化する読者に向けて―岡崎 麻優子
杉田 守康
松田 健
大塚 将太郎
小田原 琳
加藤 陽子
佐藤 雄基
佐々木 真
(47)
史料文献紹介
(65)

2025年1月 No.1057

特集 歴史における戦争の記憶(Ⅲ)
1970年代の経済協力政策の転換と「心」をめぐる国民的記憶浅野 豊美(1)
ソロモン諸島民からみた太平洋戦争―史資料にみる戦争の記憶の特徴と重層性―藤井 真一(16)
論文
植民地朝鮮における「国有林創出」と林野調査事業―第一種不要存林に注目して―韓 梨恵(27)
イングランドの歴史教育の脱植民地化與田 純(44)
書評
紀平英作『奴隷制廃止のアメリカ史』貴堂 嘉之(60)