第4次 現代歴史学の成果と課題  第1巻 新自由主義時代の歴史学
第4次 現代歴史学の成果と課題  第2巻 世界史像の再構成
第4次 現代歴史学の成果と課題  第3巻 歴史実践の現在

現代歴史学の成果と課題1980-2000年(1) 歴史学における方法的転回
現代歴史学の成果と課題1980-2000年(2) 国家像・社会像の変貌


『第4次 現代歴史学の成果と課題』全3巻

歴史学研究会 編
績文堂出版 2017年5月25日刊行 各巻、本体価格3200円

編集委員会:大門正克・小沢弘明・岸本美緒・栗田禎子・中野 聡・若尾政希

認識論的な問いと新自由主義という時代状況が重なる2001年〜2015年を対象にして
歴史学の方法,世界史像,歴史実践を中心軸に,歴史学の現在とその課題を照射する。

第1巻 新自由主義時代の歴史学

序 論 歴史学の現在||2001〜2015年 大門正克
第1章 歴史把握の方法
 1 新自由主義の時代と歴史学の課題 Ⅰ 小沢弘明
 2 新自由主義の時代と歴史学の課題 Ⅱ 小野将
 3 グローバル・ヒストリー 木畑洋一
 4 下からのグローバル・ヒストリーに向けて 貴堂嘉之
 5 植民地責任論 永原陽子
 6 帝国主義と戦争 栗田禎子
第2章 「主体」の〈問い方〉をあらためて問い直す
 1 ジェンダー Ⅰ 男性史とクィア史 藤野裕子
 2 ジェンダー Ⅱ 植民地主義との交錯という視点から 安村直己
 3 「民衆」の問い方を問い直す Ⅰ 朝鮮近現代史・日朝関係史から 慎蒼宇
 4 「民衆」の問い方を問い直す Ⅱ 日本近世史研究から 若尾政希
 5 サバルタン・スタディーズの射程 粟屋利江
 6 カルチュラル・ターン後の歴史学と叙述 松原宏之
第3章 「生存」/「いのち」の歴史学
 1 「生存」の歴史学 大門正克
 2 「いのち」とジェンダーの歴史学 沢山美果子
 3 福祉の歴史学 高田実
 4 災害と生存の歴史学 倉地克直
 5 所有と利用の関係史 沼尻晃伸
 6 戦争/平和と生存 岡田泰平

第2巻 世界史像の再構成

第1章 歴史学と時空間
 1 地域論・時代区分論の展開 岸本美緒
 2 「東アジア」と「世界」の変質 廣瀬憲雄
 3 中央ユーラシア史研究の展開 野田仁
 4 イスラームと地域論 黒木英充
 5 ヨーロッパ・アイデンティティ 加藤玄
第2章 社会統合/国家統合の動態
 1 国民国家論以後の国家史/社会史研究 中澤達哉
 2 「人のつながり」と中世日本 川戸貴史
 3 身分論の新展開 横山百合子
 4 社会統合と政治文化 高澤紀恵
 5 性売買・日本軍「慰安婦」問題と国家・社会 小野沢あかね
 6 感染症と権力をめぐる歴史学 飯島 渉
 7 地域の歴史としての社会主義  池田嘉郎
 8 国家統合と地域社会 三品英憲
第3章 社会階層と生活世界
 1 民衆史研究・社会運動史・社会史研究と今日の歴史学 成田龍一
 2 民衆と暴力 須田努
 3 地域社会と民衆運動 松沢裕作
 4 地域と生活世界の再編 西山暁義
 5 植民地近代性 永野善子
 6 グローバル格差と地域社会 鈴木茂

第3巻 歴史実践の現在

第1章 歴史学をとりまく環境 1 歴史修正主義とのたたかい
 1 歴史修正主義とその背景 中野聡
 2 人文・社会科学の危機と歴史学 久保亨
 3 「慰安婦」問題をめぐる法廷闘争 加藤圭木
第2章 歴史学をとりまく環境 2 災害・地域変容
 1 災害・環境と歴史学 矢田俊文
 2 核災害と歴史学 中嶋久人
 3 地域の変容と歴史学 岡田知弘
第3章 歴史運動の現在
 1 地震・水害時の歴史資料保存活動の展開と地域歴史資料学の提起 奥村弘
 2 アーカイブズをめぐる運動 瀬畑 源
 3 歴史学と若手研究者問題 浅田進史・崎山直樹
第4章 史料・方法・歴史叙述
 1 史料の読みはどう変わったか 大黒俊二
 2 オーラル・ヒストリーと歴史学/歴史家 人見佐知子
 3 出土史料は境界を越えることができるのか 李成市
 4 陵墓問題の現在 高木博志
 5 「実証」という方法 坂井博美
 6 エゴ・ドキュメントという方法 長谷川貴彦
 7 震災「後」の歴史学の課題と博物館展示 原山浩介
 8 史学史と歴史叙述 戸邉秀明
 9 史料保存から歴史教育,歴史研究へ 高橋修
 10 書物を史料として歴史を読む 若尾政希
 11 「現場」から組み立てる歴史学 石居人也
 12 歴史教育と歴史叙述 今野日出晴
第5章 歴史教育の実践
 1 転換期の高校歴史教育 油井大三郎
 2 教育の現場から 小川輝光
 3 教科書問題と歴史学 大串潤児
 4 東アジアにおける共同歴史教材の現在 齋藤一晴

『現代歴史学の成果と課題1980-2000年(1) 歴史学における方法的転回』

歴史学研究会編
青木書店 2002年12月刊行 定価 本体3,900円


 世界史の構成や時代区分、ジェンダーと女性史、表象の歴史学と歴史認識の問題など、最近20年間における歴史研究の動向を位置づけ、その方向性を示す。


執筆者
小谷汪之 長島弘 高岡裕之 木畑洋一 岸本美緒 岡崎勝世 川北稔 久留島典子
大門正克 脇田晴子 長志珠絵 姫岡とし子 安丸良夫 松浦義弘 岩崎稔 成田龍一
阿部安成 久留島浩 君島和彦

『現代歴史学の成果と課題1980-2000年(2) 国家像・社会像の変貌』

歴史学研究会編
青木書店 2003年2月刊行 定価 本体3,900円

 国家論・権力論、社会関係論や歴史における地域、政治文化の問題など、最近20年間に発展を遂げた歴史研究の動向を位置づけ、今後の方向性を示す。

執筆者
福井憲彦 前沢伸行 吉村武彦 甚野尚志 近藤成一 足立啓二 伊集院立 中村政則
中野隆生 小谷汪之 塚田孝 吉田伸之 三浦徹 小沢弘明 近藤和彦 趙景達  小野将
栗田禎子 松下冽 石井規衛