歴史学研究会綱領

第一 われわれは、科学的真理以外のどのような権威をも認めないで、つねに、学問 の完全な独立と研究の自由とを主張する。
第二 われわれは、 歴史学の自由と発展とが、歴史学と人民との、正しいむすびつきのうちのみにあることを主張する。
第三 われわれは、 国家的な、民族的な、そのほかすべての古い偏見をうち破り、民主主義的な、世界史的な立場を主張する。
第四 われわれは、 これまでの学問上の成果を正しくうけつぎ、これをいっそう発展させ、科学的な歴史学の伝統をきずきあげようとする。
第五 われわれは、国の内外を問わず、すべての進歩的な学徒や団体と力を合わせ、 祖国と人民との文化を高めようとする。

歴史学研究会会則

第1条 本会は、綱領を実現し、会員の親睦共済をはかることを目的とする。
第2条 本会は前条の目的を達成するために以下の事業をおこなう。
 (1)会員相互の討論、共同研究、文献蒐集そのほかの研究調査
 (2)機関誌『歴史学研究』そのほかの図書文献の編集発行
 (3)講演会、公開討論会、そのほかの大衆会合、本会外への講師派遣
 (4)会員の親睦共済のための事業
 (5)以上のほか適当な事業
第3条 本会の綱領に賛成し会則にしたがう者は、委員会に申込み、会員となることができる。会員は、会のすべての会合に出席し、 会の役員になり、会誌に投稿することができる。会員は一定額の会費を納入するものとする。
第4条 本会の最高機関は、総会である。会員はすべて総会に出席し、発言し、議決に加わる権利がある。
第5条 総会は、毎年5月に委員会が招集する。会員数の5分の1以上の会員の要求があるとき、または、委員会が必要と認めたとき は、臨時総会を開く。総会の開催は、その日より1週間以上前に公告しなければならない。ただし緊急の必要があり委員会と会員数の5分の1以上の会員の賛成 があるときはこのかぎりではない。
第6条 本会に以下の役員をおく。
 (1)委員長、編集長、事務局長各1名。この3役は総会において選出する。
    委員長は本会を代表し、委員会を主宰する。
 (2)委員若干名。委員は会員中から総会において選出され、委員会を構成して会務を執行する。
 (3)会計監事2名。会計監事は総会において会員中より選出され、会計を監査する。
第7条 本会は必要にしたがって研究部会を置く。部会の責任者は、その会に参加する者が互選する。部会責任者は定期的に委員会に 連絡しなければならない。
第8条 本会は必要にしたがって支部をおくことができる。
第9条 退会したいものは、委員会に申し出なければならない。会則にそむくものは、総会の決議によって、忠告または除名すること ができる。
第10条 本会の経費は、会費、寄附金そのほかの収入によってまかなう。